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練馬区というと、すぐ練馬大根を思い浮かべる方がいますが、今では、広々とした大根畑はほとんど見かけません。麦畑、陸稲畑も同様です。昔からの農作物では、おもにトマト、トーモロコシ、ナス、キウリといったものくらいで、キャベツ、白菜畑もブロッコリー、ブルーベリー畑に押され気味で、かなり作物は、現在の食事事情にマッチしてきています。農業人口の減少、後継者不足から、農地は宅地に転用されてきたとはいえ、まだ練馬区は、東京23区の中では、農地面積の割合が一番広い地域です。
大泉学園地区は、私が高校を出るまでは、駅前まで農地がありましたが、平成に入ると、駅前大規模開発計画が進み、いまでは、駅から農地を見ることはできません。それに代わって、20階以上の高層ビル3棟が聳え、中低層集合住宅は、新築されると、すぐに人が入る盛況です。我が家は、40年ほど前までは、駅から1分という便利この上のない場所にありましたが、今は、バスターミナルに変わり、その上を四方に広がる立体横断歩道が覆いかぶさり、元の家の場所は、はっきりしなくなりました。 そんな街の変貌振りの中にあって、23区内にない珍しいものが大泉にあります。その一つは小泉牧場のです。群馬、栃木の牧場とは比べ物にならない小さな牧場、というよりも牛小屋と呼ぶしかないような小規模酪農ですが、それでも地元の人が子連れで見物に訪れ、牛に声をかけ、ここで取れた牛乳製のアイスクリームを食べて帰る風景がよく見られます。 現在の牧場主は、3代目ですが、私は、初代牧場主の方を知っています。それは、戦争中、国民が栄養不良、栄養失調状態にあった頃のことで、一般には牛乳は売られておらず、朝6時までに牧場へ行くと、隣近所の人たちに搾りたての牛乳を内緒で分けてくれたのです。ただ、その時間を過ぎると、牛乳回収業者がトラックで来て、絞りたての牛乳を運んでいってしまい、何処へ運ばれるのかは分からず、「供出」すると言っていました。 父は、なぜか柔道黒帯だった初代牧場主と懇意にしていたので、我が家は牧場からは離れていたのに、行けば、牛乳を分けてもらえるうコネができていました。小学生だった私は、よく、前の晩に帰宅した父から、翌朝、牛乳を買いに行くようにいわれ、朝早く、自転車の両ハンドルにそれぞれ一升ビンを網袋にぶら下げ、15分ほど先の牛小屋へ牛乳を買いに行かされました。冷蔵庫のなかった親子3人の我が家に2升もの牛乳は多すぎると、早朝の買い物に不満でしたが、父は結核の知人を見舞いに行くといって、私の帰りを待つようにして、そのうちの一本を風呂敷に包んで出勤していったのを覚えています。 その二は、ワイナリーです。小泉牧場の前の道を大泉学園通り方向に行くと、昨年開業したばかりの「東京ワイナリー」があります。ワイナリーの醸造主は、横浜から移って来られたという中年女性です。ワイナリーといってもNHKの朝ドラ、「まっさん」のような大規模工場ではありませんが、都内産の野菜を付け合せに、山梨県産ぶどうと地元大泉産ぶどうのぶどう酒の飲み合わせのイベントを随時開催しているほか、長野県産りんごを使ったりんご酒も醸造しています。 ただ、開業間もないころは、販売したワインがビンの中で発酵し、コルクが飛び、ワインがあふれ出たと苦情が来たこともあったそうです。普通、ぶどう酒ができる土曜、日曜、祝日の、午前10時~午後6時に開店していますが、それも醸造の出来具合によって、変更があるとのことで、いかにも創業期の慌しさに追われている感じです。イベント開催日や営業日時の確認は、ホームページ、http//www.wine.tokyo,jp を利用してください、とのことでした。
by dankkochiku
| 2015-06-30 18:19
| ぶらり、まち歩き
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Comments(9)
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tomakhawk-attck
at 2015-07-04 18:15
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先日、妻の希望で軽井沢へバラを見に行きました。その際に外還を利用しましたから、関越に入る手前で東大泉を通っていたと思います。
側壁で町の景色は全くでしたが、この辺りも今では相当に変わったことでありましょうねぇ。機会があれば、またゆっくり訪れてみたいものです。 それはそうと、、、 来週はdankochkuさんが大好きな朝顔市とホウズキ市の週です。今年もお出掛けされるんですか?、、、(@_@)
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dankkochiku at 2015-07-05 14:39
tomakhawk-attck さん 昨年の今頃、軽井沢レークガーデンに行きました。軽井沢にそんな人工庭園があるのは意外でした。帰りは、雹や集中豪雨にあいました。来週は、入谷の朝顔市、浅草寺でのほうずき市と続くので、行ってみたいと思いますが、雨傘をさしてまでの元気はありませんねー。
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cocomerita at 2015-07-07 23:04
Ciao dankkochiku さん
お元気ですか? Fa caldissimo in Italia. 猛暑です、いや、すごいんです 道を歩けません ところで、 うわーーーー東京にそんなところがあるんですね 行ってみたーーい! 牛さんを繋いでいる紐の短さが気になってます 放し飼いにはできないものでしょうかね、、、
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dankkochiku at 2015-07-08 21:43
Ciao cocomeritaさん 東京散策もほとんど行きつくした感じだし、そのうえ、東京は、梅雨で気温が20~30度と変化が大きく、何年かぶりに鼻風邪をひき沈滞気味です。
ところで、西欧語の語源は大体似ているのに、イタリア語のcaldoは、英語のcold,ドイツ語のkaltと反対の意味かとおもうと、freddoは、英語のfreeze と似ているなど一体、どうなっているのだろうと、つまらないことに引っかかっています。
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cocomerita at 2015-07-09 01:56
ドイツ語は言語学で言うと ジェルマーニコ というファミリーに属し 英語はその流れです
それに反して イタリア語は、ロマンツァ というファミリーに属し つまり オリジンが異なるので イタリア語やスペイン語に見られるような共通点はほぼないのです Freddo はcold ですから 、、ドイツ語のkalt と似てるでしょ? Freeze は イタリア語では ghiacciato ですから、全く違いますよね? 大学で言語学 必修で勉強させられてるのです こういうところで役にたつとは思ってみませんでした 笑
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dankkochiku at 2015-07-09 15:15
Ciao cocomerita さん 流石、現役の言語学生。一つ知識が増えました。語源を調べていくと文化の流れがわかり止められなくなりますね。
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cocomerita at 2015-07-09 18:13
言葉も 旅をしてるってところが なんかいとおしいですよね 笑
個人的には 言語学そのものより社会言語学のが興味あります 社会的状況に影響されて言葉もその形を時系列で変えているってところが 面白いです 例えばアメリカのある島で、漁村なんだけど観光ブームの波が押し寄せ 外から来た人の人口が島の人口越えるという現象が バカンスの期間だけではあるけれど起きるようになったのね すると 漁師さんたちの間から すでに忘れかけられていたような島特有の方言が 再生したのです つまり アイデンティティーの確保ってこと、 そういう様々な現象の影響を言語って受けてて、それを知るのも楽しいです
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cocomerita at 2015-07-23 09:35
Ciao dankkochiku さん
更新があまりないので、ちょっと気になり始めちゃった お元気ですか? 日本も暑くなってきたらしいし、いや、ブログなんてどうでもいいんだけど 笑 日本では熱中症の人も結構でてるらしいので、、 ここんところはお出かけも控えてください イタリアも猛暑なのです いや、半端じゃないです 汗 滝汗 ご自愛ください 暑中お見舞いです
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dankkochiku at 2015-07-23 21:16
Ciao cocomerita さん ご心配おかけしましたが、元気、元気。先ずは、暑中お見舞い申し上げます。都心でも急に35℃近くなり、街歩きは熱中症のおそれがあり、予告なしの夏休み中です。それに、加えてあまりにも横暴な安倍内閣(支持率40%台、ザマ見ろ!)、責任押し付け合いの野放図計画の新国立競技場問題、東芝の粉飾決算、その隙を狙っての原発再稼動、例年にない大型台風で各地で被害続出など腹立しいことばかりに、専ら、クーラーのきいた部屋で読書で充電中です。cocomerita さんも猛暑に負けず、元気なブログ楽しみにしています。
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