カテゴリ
その他のジャンル
外部リンク
記事ランキング
画像一覧
|
厚生労働省が発表した2013年(平成25)の日本人の平均寿命は、男性79.59歳、女性86.35歳。65歳以上が日本人全人口の20%に迫り、70歳以上が1千万人を超える勢いで増え、いまでは、75歳以上の高齢者が8人に1人、100歳以上は5万8千人以上になり、ギネスブックには、日本人男女が最高齢者に登録され、世界一の長寿国になった。
敬老の日のいわれは、1947年(昭和22)、兵庫県多可郡野間谷村(現、多可町)の村長らが「老人を大切にし、年寄りの知恵を借りて村作りをしよう」と、農閑期に当り気候も良い9月中旬の15日を「としよりの日」と定め、従来から敬老会を開いていたのを1950年(昭和25年)からは兵庫県全体で行われるようになり、全国にひろがったそうだ(wikipediaによる)。1947年の平均寿命は、男性が50歳、女性が53歳と、やっと人生50年に達した年で、いずれも、いまでは社会から老人とは見なされない時代のことだった。 1963年(昭和38年)に老人福祉法ができ、1966年(昭和41年)には「老人の日」(現・敬老の日)が国民祝日に加わった。当時でも女性の平均寿命は、やっと70歳を超えた時代で、さらに高齢化した要因には、経済的発達に伴う国民生活全般の向上、医療の進歩、社会保障制度の確立による貢献は大きい。 しかし、世界に前例のない速さで進む我が国の高齢社会化を喜んでいるだけではいられない問題も同時に進行してきた。それは、少子高齢化の進行が、財政面を圧迫し、高齢者の生活を支える老齢年金不足、医療費の増大に伴う医療保険財政の逼迫、高齢者の社会保障財源を支える働く若者の困惑、反発の増大を招く。この問題回避には、高齢者者の生涯労働が期待されるが、それも、高齢者が労働に耐える健康を保ち、しかも若者の就職を妨げない、求人難状況が前提だ。 老老介護世帯での介護者の過労、離職から収入減、介護放棄など高齢者虐待、うつ状態に陥っての心中事件が頻発し、平成17年には、通称、高齢者虐待防止法が制定された。また、高齢者単独世帯で生活難から万引き、置き引き、無銭飲食など高齢者の犯罪が年と共に増え、刑務所では累犯老人ホーム化が進んでいる。また、核家族化により親族者と疎遠な高齢者世帯や、特に都市部での地域社会と交流疎遠な保護のない高齢者の飲酒、病気、孤立死も増えている。 こんな暗い話の中で、大した資産、収入がなくても、子ども、孫、ひ孫に囲まれて賑やかに過ごせる高齢者ほど敬老の日にふさわしい幸福な一日はあるまい。 普通の親から子への願いとは、大体、こんなものだろうが、いまでは、これがなかなか叶えられない時代で、少子高齢化は当分続くだろう。
by dankkochiku
| 2014-09-15 11:15
| 時評
|
Comments(2)
Commented
by
cocomerita at 2014-09-18 00:06
Ciao dankkochiku さん
また文句だよ 笑 別に機嫌が悪いわけではありません ははは 大体さー 敬老 高齢者を敬うって 人に言われてやるもんでもないし、今日は敬老しようって決めてやるもんでもないんじゃない? 敬老ってその人の思いの中に日々あるもんじゃないの? それを敬老って猫も杓子もお祝いしたり花送ったり、なんか寂しいもんがありませんか? 日本って、ほんと"なんとかの日"って多いですよね? 海の日。とか 耳の日。とか 意味わかんないし、、苦笑 あほくさ。と思うのです
0
Commented
by
dankkochiku at 2014-09-18 09:31
Ciao cocomerita さん 祝日について次のブログにでもと考えていましたが、戦前の祝日法に代わり戦後、祝日の数は9日、ところが、日本人の働きすぎ是正のため休日を増やし、現在は15日と先進国では最多で、中には、なぜ祝日なのか分からない休日がふえました。ですから、祝日と真面目に考える人も減ったのでは?敬老の日は、軽老の日かも?
|
ファン申請 |
||