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白子川は、源流から河口までのほぼ全域に、両岸あるいは片側に散歩道がある。 所どころ湧水が流れ込み、小魚や水鳥の居心地をよくしている。 途中、春はカタクリの花で覆われる清水山、武蔵野の姿をそのまま残す稲荷山など市民憩いの森があって、都会の騒音から離れ、家族中で楽しめる。 前回は、源流から目白通りを横切った地点までやってきたが、今回は、その先の東京と埼玉の県境を流れる白子川の中流から荒川支流の新河岸川との合流点まで行く。
しかし、その川沿いの快適な散歩道も、所によって川べり一杯に民家が建ち並び、側道が途絶える箇所があり、そんなところでは民有地を迂回しなくてはならないのだが、特に、練馬区が飛び地のように和光市内に喰い込んでいる地域では、地図や住所表示板だけを頼りに行くと、自分のいる位置が分からなくなる難所がある。 出発点の源泉からほぼ6キロ先に行ったところにある越後山橋は、東京(練馬区)と埼玉(和光市)の境だが、橋を渡って埼玉県側を川沿いに行くと、和光市第5小学校前の車道に出る。 白子川は、その通りに架かる芝屋橋の下を流れ、両岸の民有地の間をいく(上の写真)。 仕方なく、橋を渡り、200メートあまり直進すると笹目道路(国道443号)に出た。 地図の上では、白子川は笹目通りの下を暗渠になってくぐり抜けているので、笹目通りを渡り、牛房通りに出ればいいと見当をつけて行ったが、川は見つからず、また、町の表示板は、和光市ではなく、練馬区旭町だった。 通りがかった地元の数人に、「牛房通り」 への道を尋ねたが、分からず、練馬区のひとでは分からないのだろうかと、そのまま行くと、偶然、牛房通りにでた。 そして、初めて、牛房通りを 「うしふさ通り」 と言って道を尋ねた私の誤りに気づいた。 道路表示には、ご丁寧にも 「ごぼうどおり」 と振り仮名がしてあり、そこは和光市白子1丁目だった。 通りに面して大きな旧家があり、通りがかりの人から、この屋敷の持ち主は、この辺り一帯の大地主で某カメラ会社社長だった人の邸宅とうかがった (上の写真)。 この屋敷の崖下を流れる白子川に架かる小源治橋を渡ると、また練馬区(旭町3丁目)に入る。 民家と農地の間を流れる白子川が見え隠れする道から川に近付けそうな路地を下りると、突き当たりにフェンスがあり、行き止まり。 思案にくれていると、右手の家の方が庭を掃除中。 声をかけ、道を尋ねると、全くの僥倖に巡り合わせた。 家の御主人は 「白子川水辺の会」 の会員だった。 住宅地域を通り抜け、次の橋の子安橋で白子川に出会える近道を事細かく教えて頂けた。 さらに、そこから先は、農地や住宅地があって、川に近づけないが、川越街道に出たところに架かる東埼橋からは、河口の落合橋まで両岸に散歩道が整備されていること、東埼橋は埼玉県(和光市)と練馬区(旭町)と板橋区(成増)とが境を接する場所で、昔、ここに川越街道白子宿があったことに因んで白子川と名付けられたこと、東埼橋の下には3メートル近い段差があって荒川から上ってきた魚は上流へ行けないが、その先の東武東上線鉄橋の下を通って、成増団地のある白藤橋辺りまで行くと、鯉が泳いでおり、荒川から上ってきたボラ、スズキ、ウナギなどが見られることもあり、平成になってからもアユの遡上を板橋区が確認したこともあったこと、また、白藤橋の先へ行くと河川管理用道路の表示があり、これは白子川の増水に備えて両岸にコンクリート壁を築き、道より一段と高くした歩行者用の袴道橋が二か所あること、など、日ごろから白子川を案内されている方だけに話は詳しい。 こうした予備知識を得たお陰で、子安橋から荒川支流の新河岸川に架かる落合橋までのほぼ3キロの行程を楽に進むことができ、無事、目的地にたどり着いた。 源流から此処まで来るのは、徒歩では無理、車ではなお駄目、やはり自転車が一番だ。(写真上は、落合橋の先に荒川の土手が見える。 下は、土手から見た白子川と新河岸川の合流点に架かる落合橋) 最後に、種々、教えを頂いた旭町3丁目の白子川の会員の方にお礼を申し上げます。
by dankkochiku
| 2011-11-26 23:20
| ぶらり、まち歩き
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Comments(5)
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tomahawk_attack at 2011-11-28 10:09
以前、dankkochikuさんが「渋谷川」を取り上げられた時も同様に感じたことでありますが、都市を流れる河川の限界?みたいなものを感じますねぇ。。
都市の機能性、経済効果、住民への利便性等々を、維持発展させる為には、犠牲にせざるを得ないとこも出て来る訳でして、そうした中での「暗渠システム」は已む得ない処置だろうとは思いますが、陽の射さない川は死んだも同然なだけに、どうしても寂しさが募りますねぇ。。 勿論、川の全工程がそうではないのは良く承知してますし、全体を眺めれば、おそらく暗渠も僅かな距離なのかもしれませんが、いずれにせよ、そうした河川を再び自然に近い形で戻そうとするのは・・・並み大抵のことでは行きません。。 もっと湧き水の水量が豊富ならば、おそらく展開も違って来るんでしょうけど、都会の河川というは、どこも湧き水が細ってますからねぇ。それだけに難しいモノを感じます。。
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tomahawk_attack at 2011-11-28 10:10
まぁ、芦原などを後付けで設置したり、生物の持つ水の浄化作用を側面から支援したりしながら、一歩一歩、地道に進めるしかないように感じますねぇ。。
そういう意味で、このような身近なところから、河川を守ろうとする人たちの努力を、とても尊いと思いますし、心からの敬意を払いたいと思います。。 先の記事にもコメントしましたが、白子川に何時の日かアユやアザラシが上って来れるような・・・美しい河川に変わりますように!・・・遠方の地より祈っております。。。(^^ゞ
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dankkochiku at 2011-11-28 11:11
tomahawk_attack さん いつもコメント有難うございます。 白子川は、流域に住む人以外、その名前さえ知る人がいない川ですが、源泉から河口まで踏破した喜びは格別です。
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mm
at 2015-01-09 12:30
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白子川源流付近で育った者です。
父が子供のころは、梅雨の時期などに水源のあたりに大きな水たまりができ、浸水被害も多かったそうです。 地名も通称でみずったまりと呼んでいたらしいです。 私が子供のころの白子川はドブ川で、井頭公園に排水が流れていました。小学生くらいの頃に下水が整備され、カモや鯉が泳ぐ綺麗な川に蘇りました。 私も白子川の全流域を歩いてこの目で今の姿を見たいと思います!
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dankkochiku at 2015-01-10 12:03
mm さんは、私の生活圏の方とお見受けします。時どき、南大泉図書館へ行くとき白子川源流に架かる七福橋の上から川を見渡しながら通ります。現在、暗渠になっている新川が数年前に溢れて図書館に流れ込み大騒ぎになったことがありましたね。今後ともお立ち寄りください。
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